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(健康経営銘柄)野村證券株式会社

【特別事例記事】WellGoは健康経営だけじゃない。普及率99%がもたらす、ワクワク浸透する『100周年パーパスプロジェクト』

上場企業 アプリ 健康経営 人的資本の取り組み 従業員数1万名以上

導入の背景

1925年(大正14年)12月25日に設立し、2025年に100周年を迎える野村ホールディングス株式会社。100周年という節目を前に、会社の存在意義を改めて確認するパーパスプロジェクトを2021年に立ち上げました。社内のさまざまな部署を巻き込みながら検討を重ね、2024年4月に野村グループのパーパス「金融資本市場の力で、世界と共に挑戦し、豊かな社会を実現する」を発表しました。

部門やグループを超え、国内外の役職員1万人以上が対話しながら会社の社会的存在意義について考え、全社で共有しながら目指す基盤を整えてきた野村グループですが、WellGoアプリへ新たに搭載された「学習モード機能」を活用した取り組みをパーパス発表後の浸透策として行っています。パーパスの浸透に健康管理システムを採用した経緯やそのプロセス、これからの展開への想いなど、パーパス企画のプロジェクト内容も含め、野村ホールディングス株式会社 100周年事業企画室室長 出口ゆう子様、100周年事業企画課 課長代理 石田順一様にお話を伺いました。



野村ホールディングス株式会社 100周年事業企画室
左:室長 出口ゆう子様 右:100周年事業企画課 課長代理 石田順一様

すべてのステークホルダーに100年の感謝を伝え、自分たちの存在意義を捉え直す

【WellGo原田】
はじめに、貴社の100周年事業企画室が立ち上がった経緯やプロジェクト目標について教えてください。

【出口様】
100周年事業企画室は2021年の10月に新設されましたが、その半年前の2021年4月から100周年プロジェクトは発足しており、トップマネジメントがプロジェクトオーナーとなって、100周年に向けた検討を始めました。

これまでにも基本的に10年ごとに社史の作成や周年記念行事は実施していましたが、100年という区切りはやはり世紀という大きな節目ですし、これまでの100年をしっかりと振り返りつつ、次の100年に向けた、さらなる成長や挑戦のためのよりよい出発点にしていくきっかけとしたいと考えていました。

【石田様】
100周年事業企画室は、社史編纂課6名と企画課7名(うち兼務2名)、室長含め計14名のメンバーがいます。社史は、社内外に発信する正史と、社内向けの記念誌の2つの企画が走っています。

私の所属する企画課は、社内外に向けたイベント企画や記念サイト等100周年を盛り上げるための機運醸成企画のほか、サステナブルな社会や環境のための豊かな未来創造をテーマにした企画や、当社が長年取り組んでいる金融経済教育関連の企画などを走らせています。いずれもワーキンググループ形式で、多様な社員に入ってもらっています。企画室はこういった各種プロジェクトをグループ横断的に推進していくコアの組織という位置づけです。

例えば、社内向けの記念誌でいうと、いわゆる従来型の社史の枠組みからは少しはみ出すのかもしれませんが、つい開いてみたくなる・読みたくなるようなものにして、多くの社員が自分たちの会社にこんな時代があったのかとか、こんな風にチャレンジしてきたんだと改めて見直したり、誇りを感じたりできるものにしたいと。そこで、ドキュメンタリータッチの読み物や、グラフィカルに見せるページを挿入するなど、分かりやすく、興味高く、野村の100年を理解できる形を目指しています。

【出口様】
100周年は大きなマイルストーンであり、さまざまな取り組みに挑戦できるさらなる飛躍の機会とも捉えています。

もちろん、100周年では、お客様、株主、役職員をはじめ、これまで当社に関わってくださったすべてのステークホルダーの皆様に感謝の気持ちを伝えるとともに、当社においては、海外も含め野村グループ全体で、「みんなの100周年」として、2025年12月を迎えたいと考えています。そして100周年には、役職員全員が会社や自分自身に対する理解を深め、より誇りを持ってワクワクと仕事に取り組んでいる状態になっていたい。そのためにもこの機会に改めて、自分たちの仕事や、会社のあり方、存在意義といったことについて考えてみよう、そして次の100年とその先の未来につなげていこう、とスタートしたのが「Nomuraパーパス・ジャーニー」プロジェクトです。

社員全員が楽しく、また、この会社で働く意義を感じて今を捉え、大きな目標につながっていることを実感しながら日々の業務と向き合い、未来へと進む。エンゲージメントを高めつつ、その姿を社内外に発信し、野村としての企業価値を高めていきたいと考えました。







パーパスを通じて、野村としての企業価値を高めていきたい/出口様

パーパス(会社の存在意義)は、部門を横断して語り合える共通テーマ

【WellGo原田】
100周年に向けて自分たちの歩みを振り返るなか、パーパスについての検討も行われたわけですね。

【出口様】
パーパスのような抽象度の高い概念的なものについて、日々の業務のなかで社員が議論する機会はまずないと思いますが、この点、「100周年」という節目は、自分たちのこれまでの歩みを振り返り、これから進むべき道についての想いを語るにはちょうどよいタイミングといえるのではないでしょうか。また、部門ごと、部店ごとに専門性の高い業務を推進する中で、同じ会社でも共通言語が意外になかったりすることもあるのかもしれませんが、パーパスは部門横断的な共通テーマとしてもマッチするのではないかと思います。

【石田様】
これはグループCEOの奥田の言葉ですが、「少し青臭くてもいいから、自分たちの存在意義について語り合ってみようよ」と。100周年を単なるお祝いだけではなく自分たちを振り返って組織変革につなげていこうということです。

考えあうプロセスを大事にしたい、だからパーパスはジャーニー

【WellGo原田】
「Nomuraパーパス・ジャーニー」プロジェクトとはどのようなものでしょう。

【出口様】
パーパスのプロジェクト発足時から、目的は言葉づくりではなく、グループ横断的に役職員がパーパスを共通テーマに考え、対話し、組織変革につなげていくこと、そのプロセスそのものでした。自分たちが何者で、何を目指し、当社が社会のなかでどのような役割を担っていけるのかといったことについて深く考え、互いの思いや考えを共有し、自分たちなりの理想を形作るプロセスが重要で、このプロセスはまさに「旅(ジャーニー)」だと。

【石田様】パーパス・ジャーニーは、具体的には21年度は、トライアルフェーズで、役員、部長、若手管理職から限定的に参加し、約半年対話しました。22年度は更に対話の輪を広げ、最終的には研修等も含めて、グローバルに1万人以上が参加しました。

部門や部店を超えた横断的な関係の構築も目的のひとつで、パーパスを軸として、組織改革のコアが育っていってくれたらと考えていました。

パーパスが、組織改革のコアを育てる/石田様

野村のアイデンティティと未来への思いを込めて、「金融資本市場の力で、世界と共に挑戦し、豊かな社会を実現する」

【WellGo原田】
パーパス・ジャーニーで現場の社員たちの声が組み上げられ、何度も対話を重ねて練り上げられ、最終的なパーパス「金融資本市場の力で、世界と共に挑戦し、豊かな社会を実現する」の言葉が生まれたわけですね。

【出口様】
野村グループのパーパスについて簡単に説明しますと、「金融資本市場の力で」ですが、当社は創立以来「金融資本市場」に拠って立ち、その発展にも貢献してきたという自負もあります。当社のアイデンティティといえる「金融資本市場」を通じて、これからも付加価値を提供し続け、多様な豊かさを実現していきたい、という想いを込めています。「世界と共に挑戦し」には、さまざまなステークホルダーのより良い未来に向けた想いを実現するために、皆さまと一緒に歩んでいくこと、当社においてはグループ全体で理想の姿を追求し、挑戦を続けていくことへの決意を込めました。「豊かな社会」には、経済的な豊かさだけではなく、多様な価値観のなかで一人ひとりが満たされていると感じられること、そして「実現する」には、そういった多様な「豊かさ」の実現に向けて、よりいっそう主体的・自発的に動いていくのだという気持ちを込めています。

【石田様】
Nomuraパーパス・ジャーニーには、マネジメントから若手、国や地域、部門を超え、多様性のあるメンバーが参加していました。最終的には、トップマネジメントの検討により決定しましたが、それまでに多くの意見やキーワードを出して想い思いを膨らませてくれたのは、社員みなさんです。

パーパスとしてまとめあげると、どうしても抽象度の高いフレーズになります。最終的な文言は、自分たちが参加したワークショップで言語化を試みた際のワーディングとは異なっていたとしても、一緒に考えあったという体験が共有され、決定までのプロセスの中に自分が関わってきたという実感があるため、共感や共鳴につながり、パーパスが「自分ごと」になっていきます。当然ながら、決定後の社員への浸透にも効果を発揮するわけです。

【出口様】
Nomuraパーパス・ジャーニーに初期の頃から参加していた社員からは、「馴染みあるワーディングで、体の一部のようにしっくりくる」とか、「自分が考えていた言葉とは違っていたけれど、社内だけでなくすべての関係する人に、すっと入ってくる伝わるパーパスだと思う」、「パーパス・ジャーニーの続きとして浸透、発信もしっかりやっていきたい」といった嬉しいコメントをもらいました。Nomuraパーパス・ジャーニーで一緒に旅をした仲間が組織のなかで広がって、パーパスを浸透させていくコアメンバーとなってくれています。

日々の仕事の中でも負担を感じず続けられるアプリでパーパスの浸透を図る

【WellGo原田】
貴社全体では約2万7千人の社員がおられますが、隅々までパーパスを浸透させるためにはどのような方法をとっておられるのでしょう。

【石田様】
Nomuraパーパス・ジャーニープロジェクトは1万人以上が参加した大規模なものでしたが、それでもすべての社員が同じような濃度で関わったわけではありませんし、パーパスを「絵に描いた餅」にしないため継続してはたらきかける仕組みの構築が必要です。

職場の運営のキーパーソンとなる部店長を対象としたワークショップを展開していましたが、隅々まで浸透させるには、若手への働きかけも不可欠です。それも、重たい勉強会で刷り込むようなものでなくワクワク楽しみながらパーパスを学べるような仕掛けが要ります。どうやったら若手層に届けられるだろうかと。出口さんに相談したら、「原田さんというアイデアマンがいるから会ってみれば?」と勧められたんです(笑)

【出口様】
そのころ、ちょうど社内では、健康管理システムWellGoのアプリを使った「ノム☆チャレ」という、健康行動へ手軽に参加できるイベントが盛り上がっていた時期でした。

このアプリをよく見ると、「バッジ・ランキング」などで遊び心をくすぐったり、クイズでミニ知識を得ながらポイントを貯めたり、ゲーム感覚で毎日アプリを開いては、運動や食事・睡眠といった生活ログをつけたくなる仕組みが整っていました。そいういったゲーム性も相まってでしょうか、当社国内ではアプリ導入率は実に99%。多くの社員に浸透しているこのツールを使えたらよいなと思ったのがスタートです。

【石田様】
ゲーミフィケーションの構築や社内への導入推進ははゼロからだと膨大なエネルギーがかかりますが、もうすでにフレームができているわけですし、ゲーム形式であれば、社員が気軽に取り組めるのではと思いました。健康管理システムというと健康や労務といった管理の方法と考えがちですが、思考を広げてゲーム要素で社員の行動を促すという切り口から見れば、WellGoアプリは、パーパスのような企業理念のスタディアプリとしても使える社員と企業とのコミュニケーションツールといえるわけです。

ゲーミフィケーションで、パーパス・ジャーニーを追体験する場をつくる

【WellGo原田】
健康管理アプリのゲーミフィケーションを用いたパーパス浸透のコンテンツ開発は大変でしたか。

【石田様】
プロジェクトリーダー兼コンテンツ制作に私をはじめ企画課のメンバーが入り、ストーリーや構成の監修では外部コンサルの力も借りながら、WellGoのメンバーと一緒に作りこんでいきました。

アプリの開発はすでに健康管理でベースがあるため、コンテンツ制作に集中できたのは大きかったですね。制作にあたっては、隙間時間にも気軽にアクセスし、内容も分かりやすいものにするよう心がけました。例えば、若い人ほどタイパ(タイムパフォーマンス)を重視する傾向にあるため、2~3分のアニメーション動画にして心理的な負担を軽くするように工夫を凝らし、抽象度の高い言葉は具体的なイメージ例を添えるなどです。

コンテンツとしては、Nomuraパーパス・ジャーニーのワークショップ内容を活用しました。アプリを通じてワークショップを追体験するようなイメージです。

【出口様】
パーパスは抽象度の高い言葉ですから、自分自身の言葉で落とし込んでいかないと共感や行動につながっていきません。アプリを通して、楽しみながらパーパスについて学び、自分自身との対話を重ねることによって、社員一人ひとりが個人のパーパスや会社のパーパスについて自分なりに考え、理解し、共感するベースにつながればと考えています。パーパスが浸透し、会社へのエンゲージメントやモチベーションが高まっている状態になること、そして一人ひとりがパーパスの実践を通じて、当社と社会に価値をもたらしていくことが、このNomuraパーパス・ジャーニーで目指す姿です。

ワンチームでやりたいことを一緒に考え、アプリを形にしていく

【WellGo原田】
理念浸透にゲームを使うという画期的な着眼点で、しかも健康管理アプリを応用させるという、前例がないプロジェクトだけにご苦労が絶えなかったでしょうが、WellGo社とプロジェクトを進めていく上で特に印象に残っているものはありますか。

【石田様】
開発にあたっては、こちらの意図を汲んでもらえ、単なるプラットフォームの提供だけでなく、プロジェクトが行き詰まったときの代替案など、ずいぶん助けてもらいました。ワンチームとして一体的に開発を進めていける安心感が嬉しかったです。

機能のカスタム性が高いのも、アイデアを惜しまずに出せるので夢がふくらみます。目的に応じたコンテンツが個別に組み立てられ、アンケート集計なども細かな注文に応えてもらえて助かりました。

企業のパーパスを考えると個々人のウェルビーイングにつながっていく

【WellGo原田】
最後に、パーパスの社員への浸透とエンゲージメント向上に悩む多くの企業に向けて、アドバイスをお願いします。

【出口様】
一見遠回りに感じるかもしれませんが、個人のパーパスをしっかりと考えることが組織パーパス浸透のキーではないかと思います。忙しい日々のなかで、自分が何者で、何のために何をしたいのか、大切にしたい価値観は何か、といったことを考える機会はそう多くはないのではないでしょうか。自分のパーパスを改めて考えてみる、言語化してみることで、会社のパーパスについて受け入れ、理解するベースが整います。自分のパーパスを持ったうえで、会社のパーパスとどの部分が重なるのかを比較することで、会社パーパスとの共感・共鳴、ひいてはエンゲージメント向上につながっていく。また個人パーパスを理解することは自身のウェルビーイングにもつながっていくことになるのだと思います。このプロセスがNomuraパーパス・ジャーニーとも言えます。

「学習モード機能」を活用した今回の取り組みでは、このパーパス・ジャーニーをできるだけ手軽に楽しく追体験できるよう心掛けました。パーパスを軸に皆が明るい未来に向かってビジネスに取り組んでいけるよう、私たちのパーパス・ジャーニーは続きます。




※ページ上の内容は2024年4月時点の情報です。